10
03月

Ryuichi Sakamoto: CODA(3/10~3/23)

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これは最終楽章のはじまりなのか

監督:
 スティーブン・ノムラ・シブル
出演:
 坂本龍一
上映時間:
 102分
配給:
 KADOKAWA

日本が誇る世界的音楽家・坂本龍一を追ったドキュメンタリー。2012年から5年間にわたって密着取材を行ない、アーカイブ映像も織り交ぜながら坂本の音楽的探求をたどる。

「ピアノの死体のような感じを受けていたんですよ」
2011年の東日本大震災以来、被災地への訪問を繰り返していた音楽家の坂本龍一は、2012年に宮城県名取市で被災したピアノと遭遇し、津波に流されて水に浸かったピアノの音を聞く。

「ピアノの音はいつか消えてしまう。だから消えないものに憧れる」
その後坂本は、坂本は被災地を訪ね歩き、震災から3年を経た2014年3月11日には、自ら防護服を着用して福島第一原発を囲む帰還困難地域に足を踏み入れ、無人の地と化した集落の残像の音に触れる。

「見て見ぬふりをするのは僕にはできないこと」
と、首相官邸前の原発再稼働反対デモにも参加してスピーチを行った。
こうして多方面において精力的に活動していた坂本が、2014年7月に中咽頭ガンであることを公表する——。

坂本龍一の音楽と思索の旅を捉えたドキュメンタリー
YMOから映画音楽家までの変遷、社会・環境問題へのコミットメントから闘病生活まで―坂本が「全てをさらけ出した」と語る深淵なドキュメンタリー映画。

感想・対談


[村上 龍]
 映画の中で、「ピアノの音はいつか消えてしまう。だから消えないものに憧れる」というニュアンスのことを、坂本龍一は言っている。だが、少なくとも、わたしの中では、坂本の音楽、音が消えることはない。刷り込まれて、ずっと残り、何度も何度も再生される。
 この映画は、切実で、かつ美しい。こんなきれいなドキュメンタリー映像を観たのは、初めてかもしれない。

[熊谷信也(TBSテレビ プロデューサー)]
このドキュメンタリー映画を観て思う。
アーティストとは「時代を映す鏡」であり「炭鉱のカナリア」でもある。
アーティストはその両義性の運命を担っている・・・命がけの音楽。
だから、我々は坂本龍一を通して世界の不幸も幸せをも実に鋭敏に体感することが
出来る。何気ない日常の雨音に、森に海に氷山に極めて深遠な地球の「音」を求めて
マイクを向ける坂本龍一に強く感動を覚える。

[鶴田真由(女優)]
被災地で静かに音を奏でる坂本さんの姿に涙が溢れた。そしてそっと、心の中で合掌した。
その音は、亡くなった人、生き残った人、そして災害の爪痕の残った大地、すべてのものの鎮魂となったように思う。その姿を見て、「やはりこの人は“捧げている人”なのだな」と思った。

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