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02月

家族を想うとき(2/1~2/14)

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毎日、抱きしめて。


監督:
 ケン・ローチ
出演:
 クリス・ヒッチェン/リッキー
 デビー・ハニーウッド/アビー
 リス・ストーン/セブ
 ケイティ・プロクター/ライザ・ジェーン
 ロス・ブリュースター/マロニー
原題:
 Sorry We Missed You
上映時間:
 100分
日本公開日:
 2019年12月13日
製作年:
 2019年
映倫区分:
 G
配給:
 ロングライド

家族を守るはずの仕事が、家族を引き裂いてゆく──
それでも負けない気高く力強い家族の絆を描く感動作

マイホームがほしい父と母
でも、子供たちの願いは、ただひとつ──
毎日、抱きしめて。

 イギリス、ニューカッスルに住むある家族。ターナー家の父リッキーはマイホーム購入の夢をかなえるために、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立を決意。「勝つのも負けるのもすべて自分次第。できるか?」と本部のマロニーにあおられて「ああ、長い間、こんなチャンスを待っていた」と答えるが、どこか不安を隠し切れない。
 母のアビーはパートタイムの介護福祉士として、時間外まで1日中働いている。リッキーがフランチャイズの配送事業を始めるには、アビーの車を売って資本にする以外に資金はなかった。遠く離れたお年寄りの家へも通うアビーには車が必要だったが1日14時間週6日、2年も働けば夫婦の夢のマイホームが買えるというリッキーの言葉に折れるのだった。
 介護先へバスで通うことになったアビーは、長い移動時間のせいでますます家にいる時間がなくなっていく。16歳の息子セブと12歳の娘のライザ・ジェーンとのコミュニケーションも、留守番電話のメッセージで一方的に語りかけるばかり。家族を幸せにするはずの仕事が家族との時間を奪っていき、子供たちは寂しい想いを募らせてゆく。そんな中、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう──。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』のケン・ローチ監督最新作
<今>を生きる私たちを吹き飛ばそうとする嵐に、名匠が再び正面から立ち向かう
 2016年カンヌ国際映画祭でパルムドールに輝き、日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』。この傑作を最後に、一度は表舞台から降りたケン・ローチ監督。だが、同作のリサーチ中に社会の底辺で目の当たりにした〈現実〉が彼の心の中に生き続け、いつしか〈別のテーマ〉として立ち上がり、どうしても撮らなければならないという使命へと駆り立てた。引退表明を撤回した名匠が最新作で描いたのは、グローバル経済が加速している〈今〉、世界のあちこちで起きている〈働き方問題〉と、急激な時代の変化に翻弄される〈現代家族の姿〉だ。2019年のカンヌ国際映画祭では、「私たちがやらねばならないことはひとつ。耐えられないことがあれば、変えること。今こそ変化の時だ」という、公式上映後のケン・ローチ監督のスピーチがさらなる拍手を呼んだ感動作が、ようやく日本にもやって来る。

83歳を迎えた映画界の至宝が命を燃やして贈る、未来を生き抜くためのメッセージをあなたに
 舞台はイギリスのニューカッスル。ターナー家の父リッキーはフランチャイズの宅配ドライバーとして独立。母のアビーはパートタイムの介護福祉士として1日中働いている。家族を幸せにするはずの仕事が家族との時間を奪っていき、高校生の長男セブと小学生の娘のライザ・ジェーンは寂しい想いを募らせてゆく。そんな中、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう──。

 リッキー役には配管工として20年以上働いた経験を持つクリス・ヒッチェン、アビー役には映画は本作が初出演となるデビー・ハニーウッドなど、オーディションを勝ち抜いた新鋭キャストが揃った。スタッフには『わたしは、ダニエル・ブレイク』に引き続き、ケン・ローチ監督が厚い信頼を寄せる精鋭スタッフが集結。脚本は『スイート・シクスティーン』などを手掛け、ケン・ローチ作品に欠かせないポール・ラヴァティ。音楽は『遠い夜明け』などでアカデミー賞®︎に5度ノミネートされたジョージ・フェントン。撮影は『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞®︎にノミネートされたロビー・ライアン。

 個人事業主とは名ばかりで、理不尽なシステムによる過酷な労働条件に振り回されながら、家族のために働き続ける父。そんな父を少しでも支えようと互いを思いやり懸命に生き抜く母と子供たち。日本でも日々取り上げられている労働問題と重なり、観る者は現代社会が失いつつある家族の美しくも力強い絆に、激しく胸を揺さぶられるだろう。
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