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05月
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ニトラム NITRAM(5/21~6/3)
CATEGORY映画情報<上映終了>
僕は、僕以外になりたかった。
監督:
ジャスティン・カーゼル
出演:
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
ジュディ・デイビス
エシー・デイビス
アンソニー・ラパリア
原題:
Nitram
上映時間:
112分
製作:
2021年製作/オーストラリア
映倫区分:
G
配給:
セテラ・インターナショナル
第74回 カンヌ国際映画祭 男優賞(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)
オーストラリア・アカデミー賞 最多11部門受賞
彼は如何にして無差別殺人を最終手段に選んだのか。
オーストラリアの観光地で起こった史上最悪の悲劇(ポート・アーサー事件)。
破格の映像美学と特異な緊迫感で事件の〈リアル〉に切迫する、実録サスペンスの傑作。
1996年4月28日日曜日。タスマニア島、ポート・アーサーで無差別銃乱射事件が発生。死者35人、負傷者15人。当時28歳の単独犯の動機が不明瞭であることも拍車をかけ、新時代のテロリズムの恐怖に全世界が騒然となった。
国内では未だ議論の絶えないこの事件を初映画化したのは、「現代オーストラリア最高の映画作家」と称される俊英ジャスティン・カーゼル。事件の〈真実〉に迫るため、映画は犯人の複雑なパーソナリティだけでなく、彼を取り巻く社会──家族、ローカルコミュニティ、医療、福祉、法制度、慣習──を多角的・重層的アングルからひとつずつ剥き出しにする。出来事に至るプロセスを緻密かつ繊細極まりない叙述で積み重ねてゆく、その真に倫理的な試みが高く評価され、豪アカデミー賞では主要8部門で最多受賞を果たした。
ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの凄まじい怪演!
解けない問いを生きる。
本作が描くのは、“ニトラム”と呼ばれた青年の〈生活〉と〈彷徨〉の日々。母は彼を「普通」の若者として人生を謳歌してほしいと願う一方、父は将来を案じ出来る限りのケアをしようと努めている。サーフィンに憧れている彼は、ボードを買うために庭の芝刈りの訪問営業を始める。そんなある日、ヘレンという女性と出会う……。
ママの自慢になりたかった。
パパを喜ばせたかった。
ヘレンともっと一緒にいたかった。
彼みたいになれなかった。
主人公を演じたのは、今ハリウッドで最も熱い視線を浴びる実力派スター、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。内面に巣食う孤独と劣等感、屈折した男性性を痛々しいまでのナイーブな演技で表現。カンヌ国際映画祭では7分間のスタンディングオベーションの賛嘆で迎え入れられ、見事主演男優賞を受賞した。

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