19
11月

アフター・ヤン(11/19~12/2)

After_Yang.jpg
ありがとう、お兄ちゃん

監督/脚本/編集:
 コゴナダ
オリジナルテーマ:
 坂本龍一
音楽:
 アスカ・マツミヤ
フィーチャリングソング「グライド」:
 Mitski
フィーチャリングソング「グライド」(作詞・作曲):
 小林武史
出演:
 コリン・ファレル
 ジョディ・ターナー=スミス
 ジャスティン・H・ミン
 マレア・エマ・チャンドラウィジャヤ
 ヘイリー・ルー・リチャードソン
原題:
 After Yang
製作:
 2022年製作/アメリカ
上映時間:
 96分
映倫区分:
 G
配給:
 キノフィルムズ

動かなくなったAIロボット・ヤンのメモリには、
家族の誰もが気付かなかった愛おしい思い出と、ある “秘密” が

“テクノ”と呼ばれる人型ロボットが、一般家庭にまで普及した未来世界。茶葉の販売店を営むジェイク、妻のカイラ、中国系の幼い養女ミカは、慎ましくも幸せな日々を送っていた。しかしロボットのヤンが突然の故障で動かなくなり、ヤンを本当の兄のように慕っていたミカはふさぎ込んでしまう。修理の手段を模索するジェイクは、ヤンの体内に一日ごとに数秒間の動画を撮影できる特殊なパーツが組み込まれていることを発見。そのメモリバンクに保存された映像には、ジェイクの家族に向けられたヤンの温かなまなざし、そしてヤンがめぐり合った素性不明の若い女性の姿が記録されていた……。

A24×コゴナダ監督× 坂本龍一 × Aska Matsumiya
近未来を舞台に映像表現の粋を尽くす、 切なく美しい物語
独創性豊かな作品を世に送り出している気鋭の映画会社A24が新たに製作した『アフター・ヤン』は、長編デビュー作『コロンバス』が世界中の注目を集めた映像作家コゴナダとのタッグ作だ。小津安二郎監督の信奉者としても知られる韓国系アメリカ人のコゴナダ監督は、派手な視覚効果やスペクタクルに一切頼ることなく、唯一無二の未来的な世界観を本作で構築した。さらにSFジャンル初挑戦となったこのプロジェクトで、敬愛する坂本龍一(オリジナル・テーマ「Memory Bank」を提供)とのコラボレーションを実現。音楽を手掛けるAska Matsumiyaの美しいアレンジに加え、岩井俊二監督作品『リリイ・シュシュのすべて』で多くの映画ファンの胸に刻まれた名曲「グライド」を、Mitskiが歌う新バージョンで甦らせた。

人間と何ら変わりない外見を持つヤンは、高度にプログラミングされたAIによって知的な会話もこなすベビーシッター・ロボットだ。そんなヤンとかけがえのない絆で結ばれた家族の姿を見つめる本作は、SF映画の意匠を凝らしたヒューマン・ドラマ。ヤンの体内のメモリバンクに残された映像には何が映っているのか。そこに刻まれたヤンの記録/記憶は、いったい何を物語るのか。そしてAIに感情は宿るのか_。本作はそうした幾多のミステリーを提示しながら、さして遠くない未来に現実化しうる人とロボットとの関係性を観る者に問いかける。人間と人工知能のあわいを伏線豊かに描き、静謐な映像と心に響く音楽が観る者を魅了する、かつてない感動作が誕生した。


関連記事

0 Comments

Leave a comment