10
12月

パラレル・マザーズ(12/10~12/23)

Madres_paralelas.jpg
その絆が愛を変える。

監督・脚本:
 ペドロ・アルモドバル
出演:
 ペネロペ・クルス
 ミレナ・スミット
 イスラエル・エレハルデ
 アイタナ・サンチェス=ギヨン
 ロッシ・デ・パルマ
 フリエタ・セラーノ
原題:
 Madres paralelas
製作:
 2021年製作/スペイン・フランス合作
上映時間:
 123分
映倫区分:
 R15+
配給:
 キノフィルムズ

第78回 ベネチア国際映画祭(2021年)
 ボルピ杯(最優秀女優賞)ペネロペ・クルス

最愛の娘は 他人の子だった―

フォトグラファーのジャニスと17歳のアナは、出産を控えて入院した病院で出会う。共に予想外の妊娠で、シングルマザーになることを決意していた二人は、同じ日に女の子を出産し、再会を誓い合って退院する。だが、ジャニスはセシリアと名付けた娘と対面した元恋人から、「自分の子供とは思えない」と告げられる。そして、ジャニスが踏み切ったDNAテストによって、セシリアが実の子ではないことが判明する。アナの娘と取り違えられたのではないかと疑ったジャニスだったが、激しい葛藤の末、この秘密を封印し、アナとの連絡を絶つことを選ぶ。それから1年後、アナと偶然に再会したジャニスは、アナの娘が亡くなったことを知らされる──。

ペドロ・アルモドバル×ペネロペ・クルス
自らの人生を投影した前作『ペイン・アンド・グローリー』で、世界各国から絶賛されたペドロ・アルモドバル監督。待望の最新作は、ライフワークでもある母の物語に戻り、同じ日に母となった二人の女性の数奇な運命と不思議な絆、この困難な時代における生き方を描く。さらに、アルモドバル監督の中で年を重ねるごとに重要となっていった「スペイン内戦」、彼らしいアプローチで人生のドラマの中に織り込み、深く広く多様な世界観を作り上げた。
ジャニスには、アルモドバル監督のミューズ、ペネロペ・クルス。答えの出ない問いを抱え続けるジャニスの複雑な心情を見事に体現し、ヴェネツィア国際映画祭最優秀女優賞受賞をはじめ高い評価を得た。アナには、これが長編映画2作目の出演となるミレナ・スミット。アルモドバルに「偉大な新発見だ」と言わしめる恐るべき才能で、無垢なアナを繊細に生き切った。アナの母親役にアイタナ・サンチェス=ギヨン、さらにロッシ・デ・パルマも顔を出し、スクリーンに味わいを添える。
今この瞬間も世界のあちこちで戦いが続くからこそ、目の前の人を愛することの大切さを教えてくれる、アルモドバル渾身の一作。

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