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06月
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アダマン号に乗って(6/10~6/23)
CATEGORY映画情報<上映終了>
パリ、セーヌ川に浮かぶ船、デイケアセンター。
今日もここにはいろんな人たちがやってきます。
監督/撮影/編集:
ニコラ・フィリベール
製作:
ミレーナ・ポワロ
ジル・サクト
セリーヌ・ロワゾ
原題:
Sur l’Adamant
製作:
今年2月、第73回ベルリン国際映画祭でクリステン・スチュワートら審査員たちが華々しい作品群のなか金熊賞(最高賞)を贈ったのは、ある1本のドキュメンタリーだった。「人間的なものを映画的に、深いレベルで表現している」と賞賛された本作を手掛けたのは、世界的大ヒット作『ぼくの好きな先生』(02)で知られる現代ドキュメンタリーの名匠ニコラ・フィリベール監督。多様性が叫ばれる ずっと以前から、社会的マイノリティーとされる存在や価値が共存することを淡々と優しい眼差しで捉え続けてきた。本作には、ニコラ監督と20年来の交流を持つ配給会社ロングライドが、『人生、ただいま修行中』(18) に続き共同製作として参加。金熊賞受賞の大きな反響を受けて、25カ国以上での公開が決定。日本でも、時期を繰り上げて緊急公開されることとなった。
みんな違ってみんな良い。
パリ、セーヌ川に浮かぶ、奇跡のような船〈アダマン〉
パリの中心地、セーヌ川のきらめく水面に照らされた木造建築の船に、今朝もひとり、またひとりと 橋を渡ってやってくる。ここ〈アダマン〉はユニークなデイケアセンター。 精神疾患のある人々を無料で迎え入れ、創造的な活動を通じて社会と再びつながりを持てるようサポートしている。この船では誰もが表情豊か。 即興のコンサートでフレンチロックを熱唱! ワークショップでは、色とりどりの絵を描き、カフェでレジ打ちをしてお客さんのお気に入りのカップにコーヒーを淹れる。 精神科医 療の世界に押し寄せる均一化“非人間化”の波に抵抗して、共感的なメンタルケアを貫くこの場所をニコラ監督は「奇跡」だという。 〈アダマン〉の日々をそっと見つめる眼差しは、人々の語らう言葉や表情の奥に隠れされたその人そのものに触れていく、そして、深刻な心の問題やトラウマを抱えた人々にも、素晴らしい創造性があり、お互いの違いを認め共に生きることの豊かさを観るものに伝えてくれる。本作は、間違いなく最も「優しい」映画であり、この時代にもたらされた“希望”そのものである。
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