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09月

プチ・ニコラ パリがくれた幸せ(9/2~9/8 [※9/3, 6は吹替上映])

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小さなアトリエから 生まれた 大きな物語

監督:
 アマンディーヌ・フルドン
 バンジャマン・マスブル
脚本:
 アンヌ・ゴシニ
原作:
 ルネ・ゴシニ
 ジャン=ジャック・サンペ
音楽:
 ルドヴィック・ブールス
出演(声):
 アラン・シャバ
 ローラン・ラフィット
 シモン・ファリ
出演(吹替版:声):
 堀内賢雄
 小野大輔
 小市眞琴
 井上喜久子
 三上哲
原題:
 Le petit Nicolas: Qu'est-ce qu'on attend pour etre heureux?
製作:
 2022年製作/G/フランス
上映時間:
 86分
配給:
 オープンセサミ、フルモテルモ

2022年アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞(最高賞)受賞

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やんちゃな小学生ニコラが、
幸せを連れてくる――。

パリの街並みを望む小さなアトリエ。イラストレーターのサンペと作家のゴシニは、いたずら好きの男の子のキャラクター、ニコラに命を吹き込んでいた。大好きなママのおやつ、校庭での仲間達との喧嘩、先生お手上げの臨海学校の大騒ぎ・・・。ニコラを描きながら、望んでも得られなかった幸せな子供時代を追体験していくサンペ。また、ある悲劇を胸に秘めるゴシニは、物語に最高の楽しさを与えていった。児童書「プチ・ニコラ」の心躍らせる世界を創造しながら、激動の人生を思う二人。ニコラの存在は、そんな彼らの友情を永遠のものにしていく・・・。

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フランスで50年以上愛される児童書 「プチ・ニコラ」誕生秘話
原作者二人の喪失と創造の人生を描くノスタルジック・トゥルー・ストーリー

世界中で愛される児童書「プチ・ニコラ」誕生秘話
フランスで50年以上愛され続け、世界30カ国で翻訳されている児童書「プチ・ニコラ」。その誕生秘話にして、原作者達の喪失と創造の人生に「プチ・ニコラ」の物語を交えて描く、子供時代へのノスタルジーと創作の喜びに満ちた物語が誕生した。

「プチ・ニコラ」を生んだ、二人のクリエイターの喪失と創造の人生と友情
やんちゃな小学生ニコラの天真爛漫な日常を子供の視点から語り、世界中の人々を魅了し続けている物語「プチ・ニコラ」。その魅力の根源は、親友同士の原作者、イラストレーターのジャン=ジャック・サンペと小説家ルネ・ゴシニの、運命に屈することのない生き方にあった。親子関係に恵まれず過酷な子供時代を過ごしたサンペ。楽しい幼少期を過ごすも少年時代に親族をホロコーストで失ったゴシニ。夢を失い、再び夢を抱き、クリエイターとしての不遇の時期を経て二人は出逢う。おしゃべりで活動的なサンペと控えめだが情熱的なゴシニ。ユーモアを共有する親友となった彼らは、人生の苦難を知るがゆえに、自分達が理想とする幸せな子供の世界を創造していく。自分達が生み出したキャラクター、ニコラへの愛情のもと、222話もの物語を創作し、幸せを追体験していく二人の姿は、観る者の心をも喜びで満たす。

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2022年アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞(最高賞)受賞!
本作は、カンヌ国際映画祭に正式出品されたほか、アヌシー国際アニメーション映画祭クリスタル賞をはじめ数々の映画賞を受賞、アニー賞やセザール賞にもノミネートされた。監督は、TVアニメシリーズのディレクターとして活躍してきたアマンディーヌ・フルドンと、アカデミー賞長編アニメ映画賞ノミネート作品『失くした体』(19)を含む数々の映画賞受賞作品に編集として携わり、本作で監督デビューを飾るバンジャマン・マスブル。
監督はじめスタッフ全員の「プチ・ニコラ」への愛とリスペクトが作り上げた本作。亡きゴシニの娘で小説家のアンヌ・ゴシニが脚本に参加、ゴシニが残したタイプ打ちの原稿や写真に基づく詳細なリアリティが作品に付与された。さらに本作には、ドローイングを確認するなど制作過程を見守り、カンヌ国際映画祭でのワールドプレミア上映やアヌシーでの最高賞受賞を見届けて2022年8月に89歳で亡くなった、サンペの深い愛情が詰まっている。

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舞台は1950~1960年代のパリ。美しい映像×ご機嫌な音楽
水彩画のような美しい映像とハッピーな音楽で綴る本作は、「プチ・ニコラ」の物語が随所に挿入された、「プチ・ニコラ」初のアニメーション化作品でもある。ニコラが仲間達と巻き起こす騒動の数々を楽しみながら、悲劇的な事件とは無縁な、自由で守られている子供の世界へのノスタルジーに私達の心は包まれる。 サンペによる原作の挿絵のテイストに忠実に、かつ絵本の世界のような表現がなされた「プチ・ニコラ」の物語部分に対して、実話に基づくサンペとゴシニの人生の物語や創作時の逸話は、映画的な手法で詩情豊かに描かれた。舞台となるレトロな雰囲気のパリの光景はもちろんのこと、ゴシニが子供時代に住んだブエノスアイレスや若き日々を過ごしたニューヨークの街も、その時々の心情を反映し、息を呑むほど美しい。 50年代60年代のパリを彷彿させる音楽を手掛けたのは、『アーティスト』(11)でアカデミー賞音楽賞を受賞したルドヴィック・ブールス。そして、原題のサブタイトルにもなった、懐かしく楽しいシャンソン「幸せになるのに何を待つの」(37)が、困難な時代を生きる私達の背中を「幸せになろう」と明るく押してくれる。

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