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05月

番場の忠太郎 瞼の母[1931](5/5)

瞼の母B 

「おっかさん、忠太郎でござんす・・・。」

千恵蔵、入魂の一作!

番場の忠太郎 瞼の母[1931]

スタッフ:
 監督、脚色:稲垣浩
 原作:長谷川伸
 撮影:石本武雄
出演:
 番場の忠太郎/片岡千恵蔵
 水熊のおはま/常盤操子
 お登世/山田五十鈴
 金町の半次郎/浅香新八郎
 板前の善三郎/香川良介
 素盲の金五郎/瀬川路三郎
 鳥羽田要助/林誠之助
 老夜鷹おとら/沢村 春子
上映時間:
 65分
日本公開日:
 1931年3月13日 神田日活館 他
製作年:
 1931年
映倫区分:
 -
製作:
 片岡千恵蔵プロダクション作品

新映画ベストテン第6位

江州番場生れの忠太郎は、五つの時に母親と生き別れをしている。三十路の坂を越えた今も忠太郎の母を恋う気持に変わりはなく、まだ見ぬ母を求めて江戸へと旅立った。そして、母を探す江戸での一年が過ぎた或る日の事、老夜鷹のおとらから柳橋の大きな料亭水熊の女将おはまが江州番場宿に居た事があると聞き、意を決した忠太郎は水熊を尋ねるのだが…。

『無法松の一生』や『宮本武蔵』『風林火山』などの作品で知られる稲垣浩の若き日の監督作品。長谷川伸による同名戯曲の最初の映画化であり、後に長谷川一夫や中村錦之助などの主演で何度となく再映画化されているが、本作の結末は、原作や再映画化作品とは違っている。千恵プロとして、初めてベストテン(新映画)に選出された作品でもあり、剣劇場面は少ないが、「小鳥も木の葉も演技している」と評された画面構成が見事であり、股旅映画ブムを興す契機となった作品でもある。(松田豊)
瞼の母A 
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