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09
11月

命みじかし、恋せよ乙女(11/9〜11/22)

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人生は、本当の自分に戻る旅


監督:
 ドーリス・デリエ
出演:
 樹木希林/ユウの祖母
 ゴロ・オイラー/カール
 入月絢/ユウ
 フェリックス・アイトナー/クラウス
 フロリアン・ダニエル/エマ
原題:
 Kirschbluten & Damonen
上映時間:
 117分
日本公開日:
 2019年8月16日
製作年:
 2019年
映倫区分:
 G
配給:
 ギャガ

自分を見失った男が、遠い異国で出逢った、哀しくも美しい人生の物語とは――?
ドイツと日本を舞台に描かれる、感動の人生讃歌。

 酒に溺れ仕事も家族も失ったドイツ人男性のカールの元へ、突然、ユウと名乗る日本人女性が訪ねて来るところから始まる。風変りな彼女と過ごすうちに、人生を見つめ直し始めるカールだったが、その矢先、彼女は忽然と姿を消してしまう。ユウを捜しに訪れた日本で、カールがユウの祖母から知らされたのは、驚きと悲哀と感動に満ちた物語だった―。

樹木希林、遺作にして世界デビュー作
人生を見失ったカールが日本で見つけた、驚きと悲哀と感動に満ちた真実とは
 カール役にはドイツ人俳優ゴロ・オイラー、ユウ役にはニューヨークのカーネギーホールで踊ったキャリアを誇る日本人ダンサー入月絢。そして日本を訪れたカールにそっと手を差し伸べる茅ヶ崎館の老女将であるユウの祖母役を演じるのが樹木希林である。
   ドイツにおける最も成功した女性監督の一人と称えられるドーリス・デリエは、30余年の間に日本を30回以上も訪れ、日本で『フクシマ・モナムール』(16)を始めとする5本の映画を撮影している。日本文化をこよなく愛する彼女が、長年にわたって憧れてやまない女優・樹木希林にあてた役を自らの手で書き上げて出演をオファー、樹木がこれを快諾した。本作のラストには、樹木が美しい庭を眺めながら「ゴンドラの唄」を歌うシーンがある。この歌は黒澤明監督の『生きる』(52)にも出てくる有名な大正歌謡であり、「命みじかし恋せよ少女 朱き唇褪せぬ間に 赤き血潮の冷えぬ間に 明日の月日のないものを」と歌うこのシーンが、9月に亡くなった彼女の女優としての映画への最後の出演シーンとなった。
   親や周囲の期待に応える「理想の自分」と「本当の自分」の間でもがき、さらに愛する者たちとの別れに心を引き裂かれたカールに対し、「あなた、生きてるんだから、幸せになんなきゃダメね」と優しくさりげなく背中を押す老いた女将。その言葉は、出会いの喜びと喪失の悲しみを繰り返す人生の、美しさと残酷さを描く本作の中で、私たちの心に深く響きわたり、人生をまた一歩踏み出す力を与えてくれる。
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