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13
01月

象は静かに座っている(1/13〜1/17)

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世界の果てを一緒に見に行こう きっと未来は変わる


監督:
 フー・ボー
出演:
 チャン・ユー/ユー・チェン
 パン・ユーチャン/ウェイ・ブー
 ワン・ユーウェン/ファン・リン
 リー・ツォンシー/ワン・ジン
原題:
 大象席地而坐 An Elephant Sitting Still
上映時間:
 234分
日本公開日:
 2019年11月2日
製作年:
 2018年
映倫区分:
 -
配給:
 ビターズ・エンド

◆特別興行料金◆
一般:2,200円
大学生/高校生以下/シニア/障害者
サービスデー/メトロカード割引:1,800円
※各種ご招待券は利用不可となります。ご了承ください。
※メトロカード1pt

29歳で命を断った若き才能、デビュー作にして遺作。
世界を熱狂させた、魂の234分。

満洲里の動物園に一頭の象がいる。
その象は、一日中ただ座っているという――

朝。

<チェン>
親友の妻の部屋で目覚めたチェン(チャン・ユー)。
一服していると、不意に親友が扉を叩いた。
「誰かいるのか」
隅に隠れやり過ごそうとするが、扉を開けて親友が入って来る。
「お前だったのか」
チェンを一瞥し、親友は目の前で窓から飛び降りた。

<ジン>
窓際の狭い一畳の空間で寝起きする老人ジン(リー・ツォンシー)。
「文教地区の家賃は通常の3倍かかる」
孫娘の進学のため、娘夫婦は引越しを機に彼を老人ホームに入れる気だ。
「お義父さん僕たちも辛いんです」身勝手な家族たち。
散歩に出た先で、ジンの愛犬が他の犬に噛まれてしまう。

<リン>
リン(ワン・ユーウェン)は暗く閉め切った部屋で身支度を整えている。
空き缶が床に散乱し、洗濯物は干したまま。トイレはまた水漏れを起こしている。
リンに水をかけられ起きた母親。
「ケーキがある、あんたに買ったのよ」
机には箱が潰れたバースデーケーキ。
溜息を吐きながら向かった学校で、関係を持つ副主任の元を訪れる。

<ブー>
ブー(ポン・ユーチャン)の友達・カイが携帯を盗んだ嫌疑で、不良のシュアイに絡まれている。
「彼は盗んでない」カイをかばうブー。
怒ったシュアイがブーの鞄を掴んで押さえつけた。振りほどこうとするブー。
その反動でシュアイが階段から転げ落ちる。辺りに響く鈍い音。
ブーは駆け足でその場から逃げ出した―――― 。

逃げるブーとそれを追うシュアイの兄・チェン。バスの中で拾った大サーカスのチラシを見たブーは、一日中ただ座り続けているという奇妙な象の存在に興味を持ち、ジンやリンを誘い遠く2300km先の果て・満州里に向かうために画策する―――― 。

行き場のない悲しみを抱えた孤独な ”4人の運命” が交差する―
どん底から希望を目指す1日の物語
 時代の流れとともに炭鉱業が廃れた中国の小さな田舎町。少年ブーは友達をかばい、不良の同級生をあやまって階段から突き落としてしまう。不良の兄は町で幅を利かせているチェンだった。チェン達に追われ町を出ようとするブーは、友達のリン、近所の老人ジンをも巻き込んでいく。親友を自殺に追い込んでしまい自責の念のかられているチェン、家に居場所がなく教師と関係を持つことで拠り所をみつけるリン、娘夫婦に邪険にされながらも老人ホーム行きを拒むジン。それぞれに事情を抱えながらも、遠く2300km先の果て満州里にいる、一日中ただ座り続けているという奇妙な象の存在にわずかな希望を抱き4人は歩き出す――。
 変わらない日常に疲れた年齢のバラバラな男女。それぞれが突然の悲しみに直面することで、傷つきながらも暗い日々に終わりを求めて動きはじめる。人はどこへでも行けるはずだ――。利己主義に満ちた現代社会にもまれる、世界の片隅に生きる人々の渇望を描く人間ドラマが誕生した。


デビュー作にして遺作。輝きを放ち続ける、生涯ただ一つの映画。
ベルリンを皮切りに世界を圧倒し続ける魂の234分!!
 新人監督が、世界を驚愕させた。『象は静かに座っている』のフー・ボー監督だ。ベルリン映画祭でのプレミア上映直後からThe Film Stageは「『牯嶺街少年殺人事件』を思い起こす壮大な叙事」と評し、The New York Times、Screen Dailyなどの有力紙がこぞって絶賛。その熱狂は、最優秀新人監督賞のみならず国際批評家連盟賞のW受賞という新人監督としては異例の栄冠に輝いた。
 ハンガリーの鬼才タル・ベーラを師と仰ぐフー・ボーは、登場人物たちが発する自然な感情の発露を逃さないために、自然光での撮影、挑戦的な長回し、登場人物の立ち位置、カメラアングルの細部にまでこだわり抜き、234分に及ぶ大作を作り上げた。そして本作の完成直後、29歳の若さでこの世を去ってしまった。
 『息もできない』『一瞬の夢』といった新人監督の鮮烈なデビュー作が世界に衝撃を与えた様に、本作もまた世界に新たな興奮を生んだ。その次作を目にすることのできぬ哀しみに、若き才能の死を惜しむ声が絶えない。『象は静かに座っている』はフー・ボーの234分の魂の叫び――彼が亡き後、今なお世界中の人々を虜にし続けている。
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