04
07月

恐竜が教えてくれたこと(7/4~7/17)

Mijn_bijzonder_rare_week_met Tess

地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だと知っていたのかな?


監督:
 ステフェン・ワウテルロウト
出演:
 ソンニ・ファンウッテレン/サム
 ヨセフィーン・アレンセン/テス
 ユリアン・ラス/ヨーレ
 ティーボ・ヘリッツマ/サムの父
 スーザン・ボーハールト/サムの母
 ヨハネス・キーナスト/ヒューホ
 テレンス・シュルールス/エリーセ
 イェネフェル・ホッフマン/テスの母
 リッシ・ファンフレウテン/グリル屋の娘
 ハンス・ダーヘレット/ヒレ
 ギード・ポッレマンス/シル
原題:
 Mijn bijzonder rare week met Tess
上映時間:
 84分
日本公開日:
 2020年3月20日
製作年:
 2019年/オランダ
映倫区分:
 G
配給:
 彩プロ

オランダの小さな島での七日間のバカンス。
パパを知らないテスとぼくの人生を変える七日間が、そこには確かに存在していた…。
大切な人との思い出が色とりどりにつながっていく、
児童文学の名著「ぼくとテスの秘密の七日間」の映画化!

一週間のサマーバカンスを楽しむため、家族とともにオランダ北部のテルスヘリング島にやってきたサムは、11歳の男の子。思春期になりかけという年頃だが、この世のすべての生き物がいつか死を迎えることに気づいたサムは、「地球最後の恐竜は、自分が最後の恐竜だと知っていたのかな?」というまったく答えの見つからない哲学的な疑問に思い悩んでいた。そんなサムの前に現れた地元の少女テスは、眩いほどの快活な魅力にあふれ、予測不可能な言動で彼を振り回していく。
ところがママとふたり暮らしのテスには、不在の“パパ”をめぐる重大な秘密があった。12年間ずっと生き別れてきたパパに対するテスの切なる想いを知ったサムは、彼女が考案した奇想天外な秘密の作戦に協力することに。やがて、このひと夏の冒険は周囲の大人たちを巻き込んでサムに新たな世界を見開かせ、かけがえのない生きる喜びをもたらすのだった……。

優れた児童映画は大人をも夢中にさせる――
 オランダの新たな才能、ステフェン・ワウテルロウト監督の長編デビュー作『恐竜が教えてくれたこと』は、2015年青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にも選定されたアンナ・ウォルツの児童文学「ぼくとテスの秘密の七日間」(フレーベル館刊)の映画化である。思春期の入り口に差しかかった主人公サムとちょっぴり大人びた美少女テスの淡い初恋、家族との微妙な関係、そして人生というものの複雑さに触れたサムの心の揺らめきを、等身大の子供の視点でいきいきと映し出す。
 優れた児童映画は大人をも夢中にさせるとよく言われるが、ノスタルジーを誘う“ひと夏の思い出”という普遍的なテーマを探求し、2019年ベルリン国際映画祭などで数多くの賞を受賞した本作は、まさしくあらゆる世代の観客の胸に染み入る珠玉の逸品に仕上がっている。

宝物のような“思い出”を呼び覚ます、マジカルなエンディングに向けて…
 柔らかな日差しが降り注ぐ海辺の美しい風景、カラフルでお洒落な衣装とインテリア、胸弾むサルサの音楽に彩られ、子役たちのみずみずしい演技にも目を奪われるこのバカンス映画は、生きることの豊かさを観る者と共有するハートウォーミングな人生賛歌でもある。はたして、究極の孤独を象徴する“最後の恐竜”のことで頭がいっぱいだったサムは、大好きなテスと一緒に実行する秘密のミッションによって、いかなる人生の素晴らしさを発見するのだろうか。とびきりの幸福感に満ちあふれ、観客それぞれの宝物のような“思い出”を呼び覚ますマジカルなエンディングがそこにある。
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