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03月

どん底作家の人生に幸あれ!(3/13~3/26)

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ありがとう 愛しの変人たち

どん底作家の人生に幸あれ!


監督:
 アーマンド・イアヌッチ
出演:
 デブ・パテル
 アナイリン・バーナード
 ピーター・キャパルディ
 モーフィッド・クラーク
 デイジー・メイ・クーパー
 ロザリンド・エリーザー
 ヒュー・ローリー
 ティルダ・スウィントン
 ベン・ウィショー
 ポール・ホワイトハウス
 ベネディクト・ウォン
原題:
 The Personal History of David Copperfield
上映時間:
 120分
日本公開日:
  2021年1月22日
製作:
 2019年製作/イギリス・アメリカ合作
映倫区分:
 G
配給:
 ギャガ

文豪ディケンズの半自伝的傑作小説を映画化。
英国屈指の豪華キャストで贈る、山ありオチあり波乱万丈ストーリー

2021年は大笑いと大粒の涙で、〈人生大逆転〉の幕が上がる!
デイヴィッドは少年の頃、周囲の“変わり者”たちのことを書き留めては、空想して遊んでいた。優しい母と家政婦の3人で幸せに暮らしていたが、暴力的な継父の登場によって人生が一変。都会の工場へ売り飛ばされ、強制労働のハメに!しかも里親は、借金まみれの老紳士だった…。歳月が過ぎ、ドン底の中で逞しく成長した彼は、母の死をきっかけに工場から脱走。たった一人の肉親である裕福な伯母の助けで上流階級の名門校に通い始めたデイヴィッドは、卒業後に法律事務所で働き始め、さらに令嬢ドーラと恋に落ち、順風満帆な人生を手に入れたかに見えた。だが、彼の過去を知る者たちによって、ドン底に再び引き戻されようとして…。
果たして、デイヴィッドの数奇な運命の行方は!?すべてを失っても綴り続けた、愛すべき変人たちとの《物語》が完成した時、彼の人生に“奇跡”が巻き起こる―。

前作でスターリンの葬式を巡る政治家たちのドタバタ権力闘争を、シニカルな笑いたっぷりに描いたイアヌッチ監督は、本作でも抜群のコメディ・センスを発揮。めまぐるしく変転する主人公の波乱万丈の半生を、現実の悲壮感をブラックな笑いで包みながら、ウィットに富んだ数々の台詞と、時にファンタジックな映像も交えて、鮮やかな手腕で紡いでいく。そして、何といっても最高に愉快なのは、強烈だけど憎めない魅力的なキャラクターたち。監督の真骨頂である小笑いが効いた演出は、古典文学の映画化とは思えない洗練されたユーモアを登場人物に吹き込み、デイヴィッドが彼らを観察する温かい眼差しと同じように、特別な愛おしさを観る者に感じさせる。
デイヴィッドを演じたのは、『LION/ライオン~25年目のただいま~』(16)でアカデミー賞®にノミネートされたデヴ・パテル。伯母には、『フィクサー』(07)でアカデミー賞®助演女優賞を受賞したティルダ・スウィントン。その同居人に、人気TVシリーズ「Dr.HOUSE -ドクター・ハウス-」のヒュー・ローリー。さらに『007』シリーズ最新作の公開も控えるベン・ウィショーなど、現代にふさわしいダイバーシティなキャスティングによって、奇人変人を嬉々として演じる豪華アンサンブルは見逃せない。また、イギリス・ヴィクトリア朝時代の人々の暮らしぶり(上流家庭から最底辺まで!)を再現した美術セットや衣装も見どころだ。
人生には突然、災難の嵐が吹き荒れたり、恵みの太陽が降り注いだり、まったくもって予測不能。でも、大切なのは、どんな時も希望を捨てずに前を向くこと――。“どん底作家”デイヴィッドの物語は、私たちにも「幸あれ!」と、きっと明日を晴々と生きる勇気をくれるだろう。

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